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2019'05.24 (Fri)

二夜目にして失望中


白い巨塔

山崎豊子原作の同名小説の映像化。
kinkachoの中では田宮版、唐沢版に続き三作目になります。
松本清張の「砂の器」とこれは映像化されたらできるだけ見るようにしています。
「砂の器」は小説の最大のファクターが放送できなくて改変にガッカリしてますが、これは今の医療事情に合わせて改変しないとドラマになりません。

直近の唐沢版とついつい比べてしまうのですが、とにかくミスキャストに目がいってしまって二夜目にしてツラいです。
どちらも開局何周年かのスペシャルドラマなのですが、ドラマ枠をきっちり2クール取った唐沢版に対して、今回は五回の放送。すでに取り組み姿勢が違うなとガッカリ。
あの毎週テレビの前に座らせる力はないと宣言しているようなもの。
音楽が田宮版、唐沢版ほど楽曲が印象的でないのに、やたらと煩い。

そして、ミスキャスト多過ぎ!!
沢尻エリカ、オーナーママに見えず、キャバ嬢に見える...
寺尾聡、もっさりし過ぎ、石坂浩二の神経質な切れ方でなくていいから、財前への怒りを切れ味よく出して欲しい。
岸部一徳の大河内教授はダメでしょう??? 大河内教授は大学病院の良心の象徴なのに、腹黒が定着した岸部の大河内って、教授選のシーンで一番の悪役に見えたよ...

そして、主演の岡田准一!
演技はさておき、白衣の上から見てもわかるガチムチの体をどうにかしようと思わなかったのか...財前はガンで死ぬのよ? 田宮の減量ぶりは有名だし、唐沢もかなり作り込んできたよ?
何よりあのガチムチの体ではちびっこなのが目立ち過ぎて...財前の傲慢さは上から目線でなんぼなのに、あのなめ上げるような視線はむしろ卑屈に見えるよ...
ちびっこなせいで、補おうとする演出に目がいってドラマに集中できない...
やたらと会話相手を座らせてるし、対峙するときは立ちは一瞬ですぐ座る。
愛人の沢尻とイチャつく時はすぐ駅弁スタイルで抱き上げるとか、カウンターごしで会話って、背が足りないからの苦肉の策なのが分かりやす過ぎ。キスシーンも座ったままと、ここまで徹底されたら背が足りませんと主張しているようなものですよ。
役者としての岡田准一はきらいではないので、ただただ残念。
財前はできれば偉丈夫であって欲しいな。総回診のときに絵にならないじゃん!!
テレビ朝日、もうちょっと考えてキャスティングしろよ!!
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05:52  |  テレビ  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT   このページの上へ

2019'05.13 (Mon)

シーズン2きた~!!


女王ヴィクトリア 愛に生きる

家に籠ってダラダラ過ごした週末、YouTubeも飽きたのでテレビをつけたら、シーズン2が開幕してました!!
ちょうどシーズン1のおさらいをやってたのでタイミングよかった!!

まだ一話目なので大した展開はありませんが、ヴィクトリアとアルバートの間にすきま風が吹く展開のようです。

このドラマはもちろんネタが楽しいのですが、何よりも日曜夜11時放送なので見逃しがほぼないことが嬉しい。金曜や土曜の夜だと何かと見逃してしまうし、深夜枠のドラマは起きていられないという悲しい現実があります。


きのう何食べた?

大好きなマンガの映像化でドキドキハラハラでしたが、安心のドラマなのに起きてられない...動画配信で見てます。
内野のケンジがめちゃくちゃ可愛くって、まさか内野に可愛いという形容詞を使う日が来ようとは...という回心の一作です。
シロさんの西島さんはまあそこそこなのですが、シロさんの母の梶芽衣子、小日向さんの山本耕司となかなか脇のキャストもおいしくて、春のドラマとしては一番ではないかと思います。
18:38  |  テレビ  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT   このページの上へ

2016'12.27 (Tue)

最後を見届ける

解散報道から痛々しくって見れなかったけど、最終回は見届けた...

ファンという訳ではないけど、あって当たり前のものがなくなるのは喪失感が伴います。
ライヴも何故だか見に行く機会に恵まれてちょっと思い入れがあるから余計にね。
SMAPはドリフターズみたいになって、グループとしての活動はこのSMAP×SMAPだけになって、あとはピンでやっていくを理想にしていたのですが、ダメだったか...
こうして、全世代の共通の話のネタがへ減っていきますね。
バンドだったら音楽性の違いという免罪符があったけど、アイドルだっただけに人間関係に問題ありが前面に出てきて、気の毒といえば気の毒でした。
慎吾くんが病んでないか、それがちょっと心配です。
とにかく、お疲れ様でした。
10:45  |  テレビ  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT   このページの上へ

2012'07.09 (Mon)

盛大につっこむ

ドラマの夏クールが始まりました。
で、見てみました。

向井理主演「サマーレスキュー」

日本アルプスの架空の山小屋に隣接した診療所に赴任した医者の奮闘記?のようです。
診療所というものの、医者と看護婦、医大生がいるだけで、医療機器らしいものは酸素ボンベとAEDしかない場所で、向井医師が大パニックという第一回目でした。

う~ん、確かに場所によっては診療所がある山もあるけど、基本的に登山者って診療所って当てにしていないような気がします。
山での怪我、病気で頼るのはまず山岳救助隊ですからね。
とにかく搬送して下界まで!!というのが正直な所です。

ドラマにするなら、山なら医者ではなく救助隊が正解だと思うのですが、映画「岳」があったので無理だったか…

そして、第一回目の患者は、肺気腫と開放骨折の二人でした。
高度2500の夏山で若い娘が肺気腫で瀕死になることってあるのか???ないこともないか???
だいたい風邪気味で登山口から10時間行動を、山ガールはしないだろうとつっこみ、滑落による開放骨折にはつっこみの嵐!!
膝下動脈損傷で出血が止まらないという点は置いといて、そこまでの滑落で骨折以外に傷が無いのは絶対嘘だ!!
服は破れてないし、顔もきれい。
去年やったからいうけど、滑落は基本は満身創痍です。
大きな血管を損傷してなくても血溜まりができるぐらい出血するので、服は血だらけです。
打撲しまくってるので、顔も腕も腫れまくって人相変わります。
そこらへん、ちゃんとメイクしましょうよ!!!
それから、いくら医療機器がない設定でも、縫合道具があるならキシロカイン(局所麻酔)ぐらいは置いときましょう。
キシロカインなしで開放骨折の傷口洗われたら、患者は暴れまくります。
痛くて耐えられません。

kinkachoの体を張ったつっこみ、いかがでしょうか。
00:43  |  テレビ  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT   このページの上へ

2012'05.29 (Tue)

暴君の最初の妻

チューダーズでは、とっても気の毒なヘンリー8世の最初の王妃キャサリン・オブ・アラゴンについて少々。
キャサリン
キャサリン・オブ・アラゴン

名前が示す通り、彼女はスペインのお姫様です。
両親はスペインの再統一を果たしたイザベル女王とフェルナンド2世の末娘で、当初ヘンリー8世の兄アーサー王太子の妃としてイギリスに輿入れしてきますが、アーサー王子が若くして死去、十代で未亡人となります。
本来なら実家のスペインに帰るところですが、舅のヘンリー7世が大国のスペインとの縁を逃したくなかったのと、キャサリンの持参金を返却したくなかったので、弟のヘンリーとの縁談を持ち出してきます。
この縁談は成立するのですが、ヘンリー7世は若い世間知らずのキャサリンを騙して、ヘンリーとの婚約を成立させています。
後々、離婚の理由にヘンリーが持ち出してくる「兄嫁を娶る」という当時のタブーをキャサリンに納得させるために、法王から特許状をもらったと言いくるめてしまっているのです。
そこまでしてキャサリンをイギリスに留めておいて、持参金の未納があるからと、キャサリンがスペインから連れてきた侍女を追い返したり、約束の年金を差し止めたりして、キャサリンを心理的にも経済的にも追い詰めます。
(ここらへんの仕打ちは、ヘンリー8世が離婚する際に同じことをしています。娘のメアリーに会わせなかったり、年金を停止したり。どこまで似てるんだ、この親子!!)
当然、婚約者のヘンリー王子にも会わせません。挙式なんて大反対。
あまつさえ、自分の王妃エリザベスが亡くなると、ヘンリー7世自身がキャサリンを後添えにしようとしたりして、かなり悪辣です。
そんなこんなで、若くしてかなり苦労したキャサリンですが、ヘンリー7世が死にヘンリー8世が即位して、法王からの特許状をもらって、合法的な結婚、王妃としての戴冠を果たします。
結婚当時のヘンリー8世はスポーツ万能の偉丈夫だったようですよ。
蓄財に長けたウルジー枢機卿、人文主義者トマス・モアの補佐も得て、治世もそれなりだったようです。
夫婦仲もそれなりだったようで、子供も出来るんですが、残念ながら育ったのがメアリー王女一人でした。
これに関しては、当時の乳幼児の死亡率が高いことと、ヘンリー8世が梅○病みだったらしいのが原因ですが、生き残ったのが王子だったら、後の教会制度をも巻き込んでのすったもんだはなかったでしょう。
でも、母親がイザベル女王であるスペインから輿入れしたキャサリンにしたら、跡継ぎがメアリー王女であっても何ら問題はないと思っていたはずです。
イザベル女王
イザベル女王

しかし、ヘンリー8世は嫡出男子の継承に拘った。
弁護を多少しておくと、当時のチューダー朝の立場が微妙だったこともあります。
薔薇戦争という王位争いが終結してようやく成立したチューダー朝。ヘンリー7世がその一代目です。
ヘンリー7世には確かに王家の血は流れているのですが、その王家の血は王位継承権は否定された血筋なのです。
有態に言っちゃうと簒奪者? だから、王位継承権の補強のためにヨーク家のエリザベスを王妃にしています。
エリザベス王妃
エリザベス王妃

でも、このエリザベス王妃もヨーク家の国王エドワード4世の娘は娘なのですが、母親のエリザベス・ウッドヴィルが「王妃になるには身分が低すぎ、愛人になるには誇りが高すぎる」女性で、エリザベスの王位継承権はかなり微妙なんです。
(ヘンリー7世は、このエリザベス母娘にも年金を出さないという仕打ちをしています。本当にケチ!!)
エリザベス・ウッドヴィル
エリザベス・ウッドヴィル

そして、この時点でイギリス王家はウィリアム征服王以来、女王が立ったことがなかった。
フランスみたいにサリカ法があって女性の即位を否定しているわけではないのですが、ヘンリー1世の時代に娘のマティルダを女王にしようとして内乱になった(結局、マティルダの息子ヘンリー2世が即位)ことがあるので、メアリーを即位させるにはイギリスとしては不安があった。
だから、ヘンリー8世はチューダー朝を存続させるために、嫡出の男子がどうしても欲しかったわけです。

まあ、その願いも虚しく、せっかくの世継ぎエドワード6世は未婚のまま夭折(○毒胎内感染で病弱だった)、
メアリー1世はすったもんだで婚期を逸してフェリペ2世と結婚するも子供ができず、
エリザベス1世は処女王で未婚と、ヘンリー8世の子供の時代にチューダー朝は絶えてしまいます。

カトリック両王の末娘に生まれて、ハプスブルグ家のカール5世の叔母でありながら、人生の最初と最後に舅と夫に精神的に経済的に苦しめられるって、キャサリン・オブ・アラゴンって大変な人生を歩んだようです。
でも、廷臣、国民には敬虔な善良な王妃として慕われていたようで、彼女の亡骸がピーターバラの大聖堂に運ばれる時は、政府からの禁止令が出ていたにもかかわらず、国民が代わる代わる棺を担って運んだそうです。

故ダイアナ皇太子妃の「心の王妃」という呼称は、このキャサリンの呼称から由来しています。

kinkachoの思う、キャサリン・オブ・アラゴンの最良の日本語の参考文献は石井美樹子著「薔薇の冠」です。
是非ご一読ください。
小西章子著「スペイン女王イサベル」を併せて読むと、キャサリンが女子の王位継承者もアリだと考えた理由がわかります。
08:32  |  テレビ  |  TB(0)  |  CM(4)  |  EDIT   このページの上へ
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