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2008'03.14 (Fri)

文庫2冊

さて読みかけの文庫2冊。「司政官 全短編」眉村卓著と「豪快茶人伝」火坂雅志著。
「司政官」シリーズがこういう形でまとまってくれるのは助かりました。今となっては取り揃えるのが大変。なんだか乾燥した、静謐な作品というイメージなんですが、読み返すと奥深い。やはり眉村は違うなあ~と感心します。kinkachoの心の本棚では、眉村、筒井、小松は同じ棚です。「SFマガジン」華やかなりし頃の新進気鋭のSF作家ですね。
二冊目は茶人=茶オタクの評伝です。初出は淡交社という知ってる人は知ってる出版社です。今回は角川書店とメジャーデビュー。茶人(茶オタク)ですから、かなりイッちゃてる方々です。戦国時代の方々は現代の秋葉原に放しても大丈夫な気がします。「道は違えど宗旨は同じ」で適応しそう。
茶人も時代が下るほど小粒化するのですが、それは読み終えてからアップしたいと思います。
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2008'03.14 (Fri)

コルティジャーナ・オネスタ

庄司陽子著。 コルティジャーナ・オネスタ=尊厳ある宮廷婦人=ルネサンス期の超高級娼婦 ローマで一世を風靡した高級娼婦インペリアの物語。 非常にわかりやすく描いてあるのですが、庄司陽子が苦手なのでダメでした。 kinkachoにとって、庄司陽子は歴史小説の宮尾登美子と同じで、わかりやすいけど深みがないという分類です。 「虹の航路」「生徒諸君」「セイント・アダムス」など一応作品には目を通しているのですが、どうも読後感がすっきりしない?ねっとりとした感じが残る?そんな感じです。ヒロインはさっぱり描かれているはずなのに、妙に女臭い、それも性的なにおいがするのがきらいなんでしょう。 このインペリアは高級娼婦なので、女臭さ、性的なにおいがあって当然なのですが、感覚がルネサンスの豪華絢爛さではなく、今の日本の中途半端な豊かさを感じてしまう。 これがダメなんでしょう。ルネサンスのコルティジャーナや18世紀のクルティザンヌを描くのに今の感覚での切り口は貧乏くさくなるように思います。 森川久美とか、青池保子あたりが描いてくれたら、もっとドロドロ、グチャグチャしても読後はスッキリするんでしょうね。 まあkinkachoが創刊時のLaLaを読んで育った人間だから、講談社系のマンガが苦手なだけかもしれません。
12:34  |  アニメ・コミック  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT   このページの上へ
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