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2011'06.01 (Wed)

ラノベでもの思う

角川ビーンズ文庫の「彩雲国物語」の最新刊を買って、ちょっともの思いにふけりました。
ようやく次の巻で終わってくれるそうです。ホッとしました。
本の中身としては、思いっきり薄くした粥ってかんじでしょうか…昔のコバルト文庫やソノラマ文庫なら、せいぜい5巻ぐらいで終わっていた話を、思いっきり引き伸ばしたらこうなると思います。

まあ確かに今のラノベでしかできない作品もあるでしょうが、基本的に昔の少年向け、少女向け小説の題材を、キャラ立ちをさせて、売れるものは思いっきり巻数を増やして稼ぐというのが、ラノベではないでしょうか。
若者が本を読まなくなったとか出版不況とか言いますけど、この商業主義によって出版社は自分で自分の首を絞めていると思います。編集者は巻数が稼げる本では売上を上げるのではなく、売れる本を作って売上を上げて下さい。

また、コピーのコピーを重ねるとどんどん歪みが酷くなりますが、ラノベに限らず、今の本って歪んでませんか。
昔の小説ってもっとかっちり作られていて、それを読んで育った世代が作家になって自分の作品を生み出す。これがまともに機能していれば、新しい作風が生まれて、新しい本の潮流ができると思うのですが、今のラノベや時代小説を読んでいると構築される構成や考証が甘くって、さらにそれを読んで育った作家の作品はさらに緩く甘くなっていく感が強まっています。大丈夫か?

そして、読者。いろいろ文句をたれてますが、条件を満たした本が出たとしても読む力がないかも…
昨日、ラノベを買おうと本屋のレジに並んでいたのですが、同じようにラノベを持って並んでいるお客は同年輩…
自分の好きな本をがっつり買える経済力と時間を捻出できる人は現実に疲れちゃって歯ごたえのある本を読む気力も根性もなくしているのかも知れません。
だいたい本好きというのは、子供向けの抄訳みたいな本はすっ飛ばして、小学生や中学生の頃から大人向けのハードカバーを読んでいたはず。その頃に一生分の読書力を使い果たしたような気がします。
で、年に数回は頑張るけど、とりあえずの虫抑えに読むのはラノベ~ってことになっているのかも知れません。

そんなこんなで、ラノベ一冊でツラツラと出版界の将来を憂いていたのでした。
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Comment

●いやはや、いやはや

今晩は~。

私もよくわからないんだけど、本が売れなくなってきている中、日本の出版社は、どうでも良い内容の本でも、どんどん出版して、新刊点数を増やして何とかまわしてる・・っていう状況なのが現状だと思います。

Kinkachoさんが、よく今の新書と昔の新書のレベルの差を話題にされるけど、新書に限らず、書店に務めてると、深刻さを肌で感じますよ。

↓のデータ、興味深いので見てみて~。同僚とも一時話題にしたんだけど、まあ、とにかく2010年のベストセラーと昭和30年代以前のベストセラーを比べてみて下さいな。

http://www.1book.co.jp/cat_84.html
ごみつ | 2011年06月01日(水) 21:50 | URL | コメント編集

●質より量

ごみつさん、こんにちは。
販売量で稼いでいるのはよくわかります。
稼がなきゃいけない部分もありますが、目の前の売上に目がくらんで、先のことを考えていないのではと思うほど、作家が育っていない…
新書の話もですが、ラノベも昔のジュブナイルと比べたら話の密度が薄いというか、昔はパロディ本で書かれていた内容が商業ベースの本に掲載されているのに、嫌~な魂胆を感じます。
kinkacho | 2011年06月02日(木) 08:54 | URL | コメント編集

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