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2012'08.09 (Thu)

真打ちの手による

ロココの冠 名香智子
ロココの冠

フランス国王ルイ15世の公妾ポンパドール夫人。
彼女に関してはハードカバーの評伝も数々出ているし、あまりに有名な女性です。
真面目な評伝もいいですが、やっぱりロココの女王は少女漫画で読みたいと思ってました。
最近、直木賞作家佐藤賢一の原作で紅林直が「かの名はポンパドール」を描いてますが、今ひとつピンとこない。
(掲載誌もジャンプ改だし)

そこにこの「ロココの冠」でした。
フランス貴族を描かせたら右に出る者はいないベテランの手に成るジャンヌ・アントワネット・ポアソンは、可憐で機知に富み、したたかでした。
絵柄は目に星の入る少女漫画なのです。
長年の創作活動で洗練された少女漫画の絵柄で
「ポンパドール侯爵夫人には知性があった。歌、演劇、絵画などの芸術的センスがあった。それらの才能は超一流ではなかったかもしれないが、ポンパドール侯爵夫人には超一流を見抜き愛する能力があった」
と評され、
ルイ15世の王妃マリー・レクザンスカには
「国王陛下には愛人が必要。誰かが愛人になるならポンパドール侯爵夫人がいいわ」
と言わせしめている。
宮廷内で対立しあうリシュリュー公爵にすら
「美人の恋人を持っている男など珍しくもないが、知性ある絶世の美女が宿命のライバルなんて私以外にいないだろう?」
と評価されている。
そしてポンパドール侯爵夫人は実質的宰相としてフランスに君臨する。
しかし、この漫画の終盤にある
「才気ある彼女がフランスのために政治をするならフランスの未来は明るいだろう。
だが残念なことに、彼女は女性で愛する国王のために政治をする」
この言葉がポンパドール侯爵夫人の限界を示しています。
これだけの内容をコミック一冊に凝縮したのは、さすがベテラン。
と思う反面、この人が全盛期の時にポンパドール夫人を描いたらどうなっていたかと想像しています。
ベテランの漫画家さんが最近は軽妙で洒脱な作品を描くことが多くて、昔みたいな読者とがっぷり四つに組まなくなったのは寂しい限りです。
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