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2012'11.22 (Thu)

孝玉ババアを目指す

傷心を慰めてくれた、この一冊。

増補版 歌舞伎手帖 渡辺保著

文庫の見開き2ページで歌舞伎の有名演目を解説するこの本。
今更と思いましたが、読んでみたらメチャクチャ面白かった。
頑張って観てるけど、まだまだ歌舞伎の種は尽きてないわ!と感動を新たにしました。
あの極彩色の衣装と舞台装置。
お約束と様式。
家の芸と血統。
ありえない設定を見せきってしまう役者の芸。
この手帖を読んでいると舞台が目に浮かびます。
kinkachoが一番愛するのは松嶋屋の芸です。
でも、六世歌右衛門の最後の舞台に間に合った奇跡には神に感謝したいです。
あの玉手を旧南座で見たのは僥倖でした。 あれを見れなかったら一生後悔してたと思います。
そして、まだ若さの残っていた孝玉コンビの美しさをこの目で見れたのは身の幸せ。
考えてみれば、元禄忠臣蔵をコンプリートしていないし、玉さまの御主殿お熊も見てないし、何よりも桜姫!
見なきゃならない演目が山ほど残ってます。
やっぱり歌舞伎は日本人を捉えて放さない魔性の芸術です。
この本で秀逸だった蛇足は
歌舞伎役者は麻雀覚えるより双六でも嗜め。
けだし名言です。
この著者・渡辺保氏の書いた晩年の六世歌右衛門の芸に関しての評伝は傑作です。
でも読んでて、「悪かったね、全盛の歌右衛門を知らなくて。生まれてねえよ!」とやさぐれてしまいます。
kinkachoも団菊ジジイに負けない孝玉ババアになってやる!
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