2018'06.02 (Sat)
フェチかと思ったらヤンデレでした

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ダニエル・デイ・ルイスの引退作品となります。
1950年代のロンドンが舞台です。
オートクチュールのクチェリエであるレイノルズはウェイトレスのアルマと出会い、彼女をインスピレーションの源泉として迎える。しかし、整然とした彼の生活は彼女に乱され始め、彼女との関係にも波紋が立ち始める...
念頭に置いておかなければいけないのは、1950年代でロンドンが舞台であること。
オートクチュールと聞いて、あの華やかなステージショーを連想してはいけません。
どちらかといえば、テーラーを想像してください。顧客がハウスを訪れて、注文をして、仮縫いをして、ドレスが出来上がる。コレクションの発表もハウスに顧客を集めて、その間をモデルが歩いてコレクションを見せる。
レイノルズもデザイナーでもあるけれど職人の色合いも強いです。
kinkachoは布地から洋服が出来上がる過程がとても好きなのです。
布地をえらんで、デザインを選んで、採寸して、裁断して、仮縫いして、補正して、仕立てる。
裏地、芯地、ボタンも自分で選ぶ。
母が洋裁をしていたもので、ずっとこの過程を見ていたし、kinkachoの若い頃のスーツやコートはこの過程を経たものばかりでした。
だから、とてもこの映画に期待していたのですが、その過程も描かれるのですが、映画のオチがまさかのヤンデレでぶっ飛びました!
フェチまでは想定内だったけど、
まさかのヤンデレとは!!しかも、下剋上!!
でも、男女だとあまり萌えない...残念...
デイ・ルイス、すっかり初老でした。
いや、渋くて素敵なのですが、あの全編走りまくってたラスト・モヒカンとか、野蛮でゾクゾクしたギャング・オブ・ニューヨークとかを思い出して、時の流れを感じました。
デイ・ルイスは萌えツボだったのですが、アルマ役のビッキー・クリープスが全然インスピレーションを刺激するようには見えなかったです。ウェイトレスの時は野暮ったくてもいいですが、レイノルズの元に来てからも洗練されないし、きれいにもならない。コケティッシュなわけでもないし、どこに魅力的があるのか分かりませんでした。
何よりも、ヤンデレなラストに至る狂気とか、毒とかを、彼女から感じなかったのが萌えなかった原因かと思います。
この記事に使った画像はけっこう萌えるけど、別バージョンは萌えないことが端的にそれを表していると思います。
今、実家を片付けようとしているのですが、上記過程で作られた洋服が捨てられなくて、難航しております。
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この作品、評論家の間でとても評判が良いので気になってた作品です。
Kinkachoさんの評価はいまひとつ?D・D・ルイスの引退作だし、是非見たいな~。
実家の片づけがんばって下さいね。捨てがたいものは集めておいてとりあえず保管してみても良いかも。
時間とともに必要、不要が見えてくるでしょうし、勢いで捨てると結構あとで後悔します。(引っ越しの経験から)(;^ω^)