2019'12.07 (Sat)
国宝を見に行く
曇り空を気にしながら、奈良の大和文華館へ行ってきました。
堂々たる門構えで庭園が見事な美術館です。
遊楽図の傑作の展覧会です。
メインは
彦根屏風
松浦屏風
どちらも国宝です。そして、この大和文華館の所蔵品です。
遊楽図が描かれ始めたのは安土桃山時代から江戸時代初期。
戦乱の世が平定されて、生活に余裕ができた人々が娯楽に目を向け始めた時代です。娯楽の様が金箔の地に色鮮やかな顔料で描かれて実にきらびやか。流行りの娯楽の案内が一目でわかります。
そして、描かれるのは遊興のメッカ、遊廓です。
なので、こちらの国宝には遊女の普段の生活や風俗が鮮やかに描かれています。
ちょうど学芸員の展示解説の時間に行き当たったので、一つ一つ懇切丁寧に解説してもらえました。
そう言えば、洛中洛外図も安土桃山時代から描かれ始めましたが、戦乱で焼け落ちた京の都が復興されたあたりからですね。
そして、展示の最後の方には雅会という文化人の集まりの記念に描かれた書画があったのですが、これが今のFBやインスタグラムみたいなもので、その日に料亭に集まった絵師が絵を描いて、詩人が漢詩を作って、書家がそれを書にしています。
要するに、昔から人間はそういう個人的な情報を残して、公開していたのですね。
そう言えば、戦国時代末期って茶の湯がやたらと流行りますよね。茶室という狭い密室で密約をしてたのかしら?
古田織部やら、平蜘蛛という茶釜と爆死した松永やらいろいろ居ましたよね。信長も戦の報奨に茶道具を出したり...領地よりお手軽だからでしょうか。
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