2008'03.14 (Fri)
コルティジャーナ・オネスタ
庄司陽子著。
コルティジャーナ・オネスタ=尊厳ある宮廷婦人=ルネサンス期の超高級娼婦
ローマで一世を風靡した高級娼婦インペリアの物語。
非常にわかりやすく描いてあるのですが、庄司陽子が苦手なのでダメでした。
kinkachoにとって、庄司陽子は歴史小説の宮尾登美子と同じで、わかりやすいけど深みがないという分類です。
「虹の航路」「生徒諸君」「セイント・アダムス」など一応作品には目を通しているのですが、どうも読後感がすっきりしない?ねっとりとした感じが残る?そんな感じです。ヒロインはさっぱり描かれているはずなのに、妙に女臭い、それも性的なにおいがするのがきらいなんでしょう。
このインペリアは高級娼婦なので、女臭さ、性的なにおいがあって当然なのですが、感覚がルネサンスの豪華絢爛さではなく、今の日本の中途半端な豊かさを感じてしまう。
これがダメなんでしょう。ルネサンスのコルティジャーナや18世紀のクルティザンヌを描くのに今の感覚での切り口は貧乏くさくなるように思います。
森川久美とか、青池保子あたりが描いてくれたら、もっとドロドロ、グチャグチャしても読後はスッキリするんでしょうね。
まあkinkachoが創刊時のLaLaを読んで育った人間だから、講談社系のマンガが苦手なだけかもしれません。
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