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2009'01.05 (Mon)

幼き殺人者全書

マルタン・モネスティエ著。
2段組、12章は読み応えありです。(最後の12章は子供の強制徴兵を扱っているので、ちょっと違うかなと思いますが)
著者がフランス人であるだけに、子供を個人として扱った切り口です。それで余計に「信賞必罰」と思ってしまうのかも知れません。
しかし、いくら未成年でも人を殺しておいて、未成年だから名前も顔も公開されず、いずれは社会に戻ってくるのは納得できませんね。それに対して、被害者は洗いざらい報道されてしまう。神戸の事件や光市の事件を見ているとその感が強いです。
犯人が未成年だからと言って裁かれないのが納得できません。同様に刑法39条にも納得できません。
普通に生活して納税やら社会保険やら社会的義務を果たしている人が被害にあって痛めつけられたのに、犯人は一時期社会から隔離されるだけで終わるというのがとても不公平で憤りを感じます。
こう言ってしまうと「裁判=断罪」ではいかんとジレンマに陥ってしまうんですよ。
基本的にやることやったら誰であろうと責任取れやと思って断じてしまうタイプなので、裁判員には絶対向かないなあと思います。
更正カリキュラムを提示できないくせに司法を一般市民に回してくる裁判員制度にも憤っているkinkachoです。
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Comment

●輸入刑法

明治時代、先進国入を目指したがゆえに、法治のシステムを翻訳して導入するという非常識なことをやらかしたのが日本でした。民法、刑法はフランス、商法はプロシアでした。法とは、その社会で根付いた慣習を元に構成されますから、翻訳しての法の施行には多大な困難が必至でした。それを長年の歳月をかけてやってのけたのが、日本の官僚たちです。

和の精神をはじめ、日本には日本のやりかたがあるので、それとすり合わせてきたのが、近代日本の司法の成長だと私は考えています。無理があるのが当然なのです。

おかげで司法の世界が専門家の独占物と成り果て、一般市民の常識が通じない非常識なものとなっています。これこそが、裁判員制度の導入の原点です。普通の国民が、もっと司法に関心を持ち、その異常さを知る意味では、役に立つものになると思います。もちろん、多くのトラブルを併発させながら・・・ですが。
ヌマンタ | 2009年01月06日(火) 12:56 | URL | コメント編集

●お上のやり方が…

ヌマンタさん、こんにちは。
裁判が閉鎖的だから一般人を参加させたらよかろうというお上の安易な姿勢が嫌いなのでしょう。
天下り先の会社に裁判員制度のプロモビデオを作らせたりする予算があるなら、更正カリキュラムに予算を出してほしい。裁判員の日当より裁判員有給を取らせない会社に罰則を課すぐらいの体制整備をしてほしい。
一大改革のはずが、あまりにもお粗末な政府が情けなすぎます。
裁判員が逆恨みで二桁ぐらい殺されないと失敗がわからないのでしょう。
kinkacho | 2009年01月06日(火) 19:17 | URL | コメント編集

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